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2015年02月05日

【第5回講座報告1】セッション1「非循環型社会の仕組み」

「どうすれば持続可能!?〜経済成長からの途中下車〜」をテーマに、田中優さんを講師にお迎えしました。

セッション1では「非循環型社会のしくみ」と題して、まずご講演@では持続不可能ともいわれる現代社会、
その構造や背景、問題点についてお話いただきました。
阪神淡路大震災からちょうど20年、日を同じくして開催された1月17日のこの日、まず皆で黙祷を行いました。
当時、田中優さんはちょうど関西におられ、被災者の方々を支援する多くのボランティアの方々を目にされたようです。
「助け合う」というのはすばらしい精神ですが、支援の期間が長期にわたると援助する・もらうという共依存の関係ができてしまうというご指摘がありました。

現在、日本だけではなく世界においても様々な意味で社会のバランスは崩れ、多くのひずみを生んでいます。
最富裕層85人が、全世界の最貧困層からの35億人分の資産を持つという過剰な格差拡大。
そういった背景となるTax havenといった税金逃れや不自然な利益追従型の企業姿勢や政治体制。
気候面においても、頻発する自然災害の発生や、北極圏での気温上昇により流氷が溶け出しアザラシの肉が不足、イヌイットが飢えて死ぬ、今すぐ気候対策を行ったとしても効果が出るのは100年後といったような、切実な状況説明もありました。
こういった異常気象をうむ要因の一つとして中国に代表されるような加速する経済発展によるCO2の排出、石油や鉱物の過剰消費。
2020年には中国は、(現在世界第3位の石油輸入国である)日本の2倍の石油輸入量が見込まれ、なんと世界に日本の3個分の石油消費国が現れるという、深刻な石油の枯渇が懸念されます。

地下資源の争奪にまつわる様々な紛争、利権の奪い合い、イラク戦争やイスラエルの虐殺にまつわるパレスチナ・ガザの海洋油田についてもお話いただき「石油・天然ガス・パイプライン・鉱物資源・水」の5つの争奪戦で、世界の戦争が起こっている。民族紛争などといわれる背景にある本当の原因追究が大切だと。

有望視されるシェールガスの実態、石油採掘の経済的な限界でもあるピークオイル問題、実はそれによる要因が大きいとみなされるサブプライムローン、リーマンショック・金融ダウン。

また世界の開発援助(ODA)の実態が、アメリカのイスラエル支援にもみられるような武器輸出。
最近日本のODA大綱も改訂され、安倍政権がやりたいこととは、、。
不況になると軍需企業を潤すために戦争をし「貧困改善・兵器廃絶・借金などの問題解決が世界の1年分の軍事費使用で可能、おつりがくる」、それでも私達は殺し合いをやめない「自殺の惑星」の住民なのでしょうか?
それからF15戦闘機が8時間飛ぶのに排出されるCO2の排出量は、日本人の一生分のそれと同じ。
「戦争に反対しない環境運動は無駄」、つまりそれだけ戦争が環境面にも大きなダメージを与えているのだと。

こういった状況を改善するための運動形態として従来のタテ(政治家になるなど)、ヨコ(伝えるムーブメント)のほかにナナメ(別の仕組みを考えオルタナティブな道を提示する)の重要性を語られました。

ご講演Aでは、こういった状況に対しての具体的な改善策を提示していただきました。
家庭のCO2の排出量は全体の16%にすぎず、企業や発電所がその排出の多くを占めており、電気料金でも企業は使うほど価格が下がるしくみとなっていて、逆に使うだけ価格が上がるシステムの導入や、明かりの工夫などにより電気消費量の半減が可能。

熱エネルギーは太陽温水器、ペレットストーブ(国産の木材かすを使用)がおすすめ。「原発、たかが電気に命がけなんてバカらしい!」とオフグリッド(脱送電線)、「自エネ組DIY」といった電気の自給、日本の郵貯が戦争に利用されていた背景もあり、好きなところに融資可能な「未来バンク」の設立、長寿命バッテリーの普及、石油系薬剤不使用・国産の材料のみで建設する「天然住宅」など、田中優さんご自身の取り組みなどを含め、具体的な代替案を提示してくださいました。

自然エネルギーへの変換、こういった新たなヴィジョンを生む製品づくり、不良品率0%ともいわれる福祉作業所の方々の商品製造が彼ら自身の自活にもつながる。勝ち軸はそれぞれ、個々の利点を生かした社会が創れたら。売れているものに新たなしくみや価値観を取り入れ、いいものに変えてゆく。

生活するにあったって収入を増やすより、支出を減らすこと。
自給ができるということは、生活のセキュリティに繋がる。
提示された取組みには、「自分達の力で生きてゆくことへの提案と実践」が詰まっていました。
この活動への転職を考えられたとき「短い人生を何のために注ぎこむか?」と自問されたそうです。
従来のしくみから外れてゆくことで可能となる第3の道、ご自身の姿勢が何よりも物語っているようでした。
田中優さん、ご講演本当にありがとうございました!

<第5回担当>

ラベル:28期
posted by 関西NGO大学 at 22:05| Comment(0) | 講座の報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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