先日の12 / 6(土)、7(日)の二日間、
第4回講座「ニッポンって民主主義の国?〜沖縄を通して見る日本のカタチ〜」
が開催されました。とっても寒い日でしたね。
ご参加いただきました皆さま、本当にありがとうございました!
担当よりご報告させていただきます。
第4回は、沖縄タイムス元論説委員、沖縄国際大学講師でもあるフリージャーナリストの屋良朝博さんにお越し頂きました。
娘さんの結婚式出席の為、インドに滞在中だった屋良さん、前日に関西入りをして頂く・・・というとってもハードなスケジュールにも関わらず、今回の講座を引き受けてくださりました。感謝です!
本日は、まずセッション1の「オスプレイがやって来る!あなたならどうする?」についてのご報告です。
オスプレイについて皆さんはどんなことを知っているでしょうか?
どんな印象を持っていますか?
突如、自分たちが暮らしている地域の飛行場にオスプレイの配備が決定されました。
その時、どんな風に感じ、どんな行動をとりますか?
そんなワークショップから始まりました。
4人1チームとなり、3つに分かれ、まずどんなメリット/デメリットがあるのか考えます。
メリットなんてあるのか?そう個人的には思っていたのですが、意外とどのチームからも意見が出てきます。デメリットしか出てこないだろうと予想し、あえて懸命にメリットを考えてくれたチームもありました。
以下があがった意見です。
<メリット>
自分の町にお金(補助金etc)が入るから、公共施設の充実やインフラ整備へ繋がる、雇用が増えるのでは?、飲食店など儲かる、問題意識が高まる、緊急時にすぐに支援が来るのでは、観光収入が増える、平和学習へ利用するなど・・・
<デメリット>
墜落の危険、人口減少、治安の悪化、働く意欲の低下、パチンコ店増加(働かない人の増加により)、騒音の問題、元々あった産業などが衰える、土地を取られるのではないか、環境の劣化、1回受け入れたらまた来るのでは、住民同士の対立が起きる、有事の際に標的にされるかもしれないなど・・・
そしてその後、2チームが配備反対の立場から、1チームが配備賛成の立場から、
それぞれどんな行動をとっていくのか意見を出し合いました。
<反対側>
署名活動、議会へ提出、知事にメール、住民投票を求める、SNSで拡散する、テレビ、市民メディアで取り上げてもらう、新聞へ投書する、役所に押しかける、デモへ参加、市へ説明会を要請(録音可で)、市民向けの勉強会を開く(沖縄から講師を呼ぶ)など。
なるほど、個人で出来そうな行動と人数が必要な行動がありますね!
<賛成側>
反対派デモの妨害、賛成派の人を支援する、ドルで買い物できる施設を増やしてもらう、英語のメニューなどの充実、アメリカとのアクセス(空路など)を容易にしてもらう、地方税0にしてもらう、補助金の良さを広める、訓練場周辺の土地を安くする、などなど。
こちらは個人で出来る行動もあれば、企業や自治体として行わないといけない行動がありますね!
この他にも、賛成、反対を決めるにも情報がなく、ほんとうに必要なものなら仕方ないけれど、何が本当かの見極めも難しいとのご意見もありました。
その通りだと思います。わたしたちは、知らないことがほんとうに多いということです。
ということで、ワークショップをご覧頂いた上で、
ここから発題者の屋良さんより、お話しをして頂きました。
まず、スクリーンにはオスプレイを正面から写した写真が映っています。
英語で Osprey、あだ名は「Widow Maker」と呼ばれているんだそうです。
この意味なんと、「未亡人メーカー」!!乗組員が死んでしまう確率が高い為につけられたというこのあだ名、聞いてゾッとしませんか?!
構造上の問題が指摘されていて、アメリカ国内でも反対が多いのだそうです。
少し前に、南スーダンにて紛争地域にいる米兵を連れ戻す為に、オスプレイ4機が飛んだそうです。その際、地上から民兵にライフルで撃たれ、乗組員4名が死亡し、引き返す・・・という出来事がありました。
機体を軽くする為に、鉄板が非常に薄く”弾”が突き抜けるのだとか(驚っ!)。
噴射の強さ、プロペラの長さなど問題だらけとのこと。
ここで、アメリカで実際に起こったオスプレイ事故の映像を見せていただきました。
着陸時に、強力な風が巻き起こり、近くにいた人々が巻き込まれたという事故です。
この事故からもわかるように、オスプレイは、救援にも使えないのです。構造上無理があるのですね。
そんな、戦闘地域でも、災害時などの救援機としても使えないモノを、日本はなぜ配備するのだろう???すでに疑問だらけです。
ちなみに日本には、海兵隊が使うMV22型が配備されているそうです。
ハワイ島でも配備反対運動が起こったのだそうですが、その理由が近くにカメハメハ大王のお墓があることだったそうです。
アメリカは、この声を聞き入れ配備を取りやめました。自国の土地では反対運動が起こると基地配備を止めるんですね。
沖縄はどうでしょうか?
普天間基地の周辺は、住宅地です。それでもオスプレイを許してる現状はいったいなんなのでしょうか。日本のメディアは基本的なオスプレイの情報を知らなすぎる。アメリカは危険性をよく知っていて、その視点で考えるんです、と屋良さん。
普天間には、現在24機のオスプレイが配備されています。1機に乗れるのは24人。
よくメディアなどで、尖閣問題など言われていますが、仮になにかあった場合でもどうにも全く使いものにならないです、と・・・。
日本の住宅密集地にある米軍基地ですが、世界の米軍基地はどんな感じなのでしょう。
ドイツ、ベルギー、トルコなどにある基地の上空写真を見ると・・・まわりは家など見当たりません。違いは一目瞭然でした。
宜野湾市の普天間第二小学校は、基地に隣接した” 日本で1番危険な小学校 ”といわれています。その小学校での授業風景やインタビュー映像を見せていただきました。
不安に駆られ、騒音に授業を妨害される日々を過ごす子供たち。授業の中で、「別に基地は沖縄以外でもいいんじゃないの?」
「沖縄以外でも基地が出来たところの子は私達と同じ思いをしてしまうから、なくなる方法を総理大臣には考えてもらいたい」との声。
子供のこういった素朴な疑問に大人たちは果たして答えられるのか?とのお話しは、胸に迫るものがありました。
海外の基地との比較として、屋良さんが実際に取材に行かれたイタリアのアビアノ飛行場の例をお話しいただきました。
ここは、ヨーロッパと中東などを中継する軍事的にも大切な地点だそうです。イタリアはヨーロッパの中では親米的で、その国がアメリカとどのように付き合っているのか?とても興味深い内容でした。
例えば、イタリアには基地使用協定があります(NATO地位協定との基地運用二重構造)。
これは、イタリアの軍の管理下でアメリカは基地を使用させてもらっている、との構図。
F15戦闘機が配備されているが、クローズアワーがあり、イタリア側が認めないと使うことはできないのだそう。
一方、沖縄の嘉手納はというと・・・夜中の2時3時でも飛ぶし、音も出します。
アビアノは1日多くても48機までしか飛んではいけないのに対し、嘉手納は1日200機だそうです。イタリアに駐留している米軍は、特別扱いは受けず地域の人々と共存しているため、事件も少ない。
米兵の子供たちは、地域の小学校へ通っているので、そんな中で小学校の上に戦闘機を飛ばすわけがないですよね?とのお話し。
離発着のルートも伊・米の司令官2人が話し合い居住地の上を通らないようにチェンジしました。空にも「主権」があるのです。
屋良さんは、このアビアノの現状を聞いた時、あまりの沖縄で行われていることとの違いから信じられなかったそうです。
沖縄の現状と比較すれば当然ですよね。
日本は、基地の中は日本ではありません。アメリカです。
日本の空には「見えないフェンス」があるんですね。
そして、「カバレーゼの悲劇」という、1998年に米軍の訓練機が起こした事故の際のイタリアの動き、対処の仕方などをお話しいただきました。きっと日本でこういった事故が起きた時は、今のままでは日本はなにも出来ないだろうことは容易に想像できます。
”なぜ、アメリカ軍は日本にこんなにも駐留しているのか?”、”日本政府は国民に説明したことはあるのか?” と屋良さんが取材中に聞かれたそうです。
この質問にちゃんと答えられる人はいるのでしょうか。あらためて考えさせられました。
また、どう基地を管理するのか・・・これが問題なのです、とのお話し。知らなかったことが多すぎます。
聞けば聞くほど、日本はなんだかおかしな国だなぁと感じてしまい、
まだまだお話しいただきたかったのですが、ここでセッション1の終了時刻となりました。
しかしながら、この後は熱い夜の交流会・・・そして翌日のセッション2へと続いていきますので、どうぞお楽しみに!